ずっと、ずーっと

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運転代わってくれよ!

















「次のサービスエリアで運転替わってくれ」


いつも遠出すると帰りの高速に入るとすぐに運転を替わろうとする彼。

「けっこう疲れたでしょ」

「首が痛い」

「次のパーキングエリアで運転代わる?」

「いいよ、海老名サービスエリアで替わるよ」

ちょっと無理している彼。

彼女も頻繁に運転しているわけじゃない。

たまに遠出したときに、彼に代わって運転するくらいだ。

しかも、まだ車で込み合う一般道を運転する度胸はなかった。

だけど、疲れたという彼に運転させとくわけにはいかない。

一般道路では自信ないが、高速で一番端のレーンを走って90キロくらいで走ればそんなに恐くない。

「いつもごめんな」

「べつに良いよ。事故るよりは」

「そうだよな」

運転は怖いけど、事故はもっと怖いと彼女は思った。


彼も彼女も箱根が好きだった。

東京から数時間も運転すれば、景色の良い、自然を満喫できる。

行き着けのレストランもあり、年に数回は箱根に足を運んだ。

「今度はいつ行こうか」

「年末に行きたいな」

「雪は降らないかなあ」

「12月に降る確立は低いよ」

彼の自動車は、マニュアルミッションのGTタイプだった。

だからクラッチも重いから、渋滞にはまると疲れが倍増した。

彼女も最初はマニュアルが嫌だったが、もう慣れた。

「海老名まであと12キロだ」

案内の看板が見えてきた。







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Category: ショートショート
Published on: Fri,  16 2018 05:00
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